今回は、配当利回りがなんと11%超えで毎月配当の超高配当銘柄「QYLD」について、特徴やメリット・デメリット、投資する際のポイントなどを見ていきます。
こんにちは、サラリーマン2児のパパでサイドFIREを目指しているぽむ(@haitokin_pom)です!サイドFIREに向け、投資や節約に関する情報発信しています!
この記事はこのような人におすすめ!
- 高配当株投資を始めたいけど、どの銘柄から始めたら良いか決めかねていて参考にしたい。
- QYLDはどんな特徴があるのか気になる。
- QYLDの銘柄をチェックしてみて投資するか考えたい。
高配当株投資でQYLDはおすすめなの??
どうしても投資したいなら、分散投資の一部の銘柄としては「ありかな??」ぐらいだね!残念ながら、おすすめはしないね。
でも、ぽむは「QYLD」保有してるよね??
市場の暴落時には買い増しする程度だよ!
QYLDの概要
- ベンチマーク:CBOE NASDAQ-100 BuyWrite指数
- 配当利回り:11.29%(2024年11月8日現在)
- 経費率:0.61%
QYLDの特徴とリスク(メリット・デメリット)
- 特徴:高い配当利回りと月次配当
- リスク:カバードコール戦略の弱点で、保有している株式の株価が大きく上昇した場合大きな利益を逃す場合がある。NISA口座で運用できない。株価下落リスクがある。
QYLDの投資する上でのポイント
- 投資のポイント:株価下落のリスクがあることを念頭においたうえで、さらにキャッシュフローを求めるなら、分散投資の銘柄として、資産の割合としては多くても3%~5%程度で投資
超高配当ETF「QYLD」投資はありな人はあり
- 「QYLD」への投資は、今後もNASDAQ100の高成長を期待することができる方で、株価下落リスクや為替リスク等を考慮したうえで、毎月の配当を求めるならあり。
超高配当ETF「QYLD」の株価や配当金は?
「QYLD」の基本情報
QYLDの株価推移はこんな感じです。
QYLDの基本情報 | |
名称 | グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF |
運用会社 | Global X社 |
ベンチマーク | CBOE NASDAQ-100 BuyWrite指数 |
資産総額 | 8,100.16百万米ドル (2024年10月31日現在) |
基準価額 | 18.54米ドル (2024年11月8日現在) |
配当利回り | 11.29%(2024年11月8日現在) |
分配金回数/年 | 12回 |
経費率 | 0.61% |
設定日 | 2013年12月12日 |
CBOE NASDAQ-100 BuyWrite指数について
- NASDAQ100に投資しながら、カバードコール戦略を使って収益を増やすための指標です。この戦略では、NASDAQ100の株を保有しつつ、その株に対するコールオプションを売ることで、プレミアム(オプション料)を収入として得ます。市場が大きく変動しない場合に、配当とプレミアムで安定した収益を狙う投資方法として利用されます。
※カバードコール戦略については後述します。
配当利回りはかなり高めのETFだね。
さらに毎月配当は良いね
でも、アクティブETFだから、経費率もやや高めなんだ。
「QYLD」の配当金履歴(2023/11~2024/10)
変動はありますが、0.16~0.18ドル程度の分配金があります。
権利落ち日 | 分配金(米ドル) |
2023/11/20 | 0.1611 |
2023/12/28 | 0.1659 |
2024/1/22 | 0.1790 |
2024/2/20 | 0.1772 |
2024/3/18 | 0.1780 |
2024/4/22 | 0.1723 |
2024/5/20 | 0.1628 |
2024/6/24 | 0.1686 |
2024/7/22 | 0.1774 |
2024/8/19 | 0.1791 |
2024/9/23 | 0.1807 |
2024/10/21 | 0.1831 |
2023/11/1~2024/10/1までの合計 | 3.8330 |
※上記は過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません。
「QYLD」の主要構成銘柄
QYLDの主要構成銘柄(組入銘柄トップ10)です。
銘柄名 | 組入比率 |
NVIDIA CORP(エヌビディア) | 9.13% |
APPLE INC(アップル) | 8.70% |
MICROSOFT CORP(マイクロソフト) | 7.92% |
BROADCOM INC(ブロードコム) | 5.54% |
AMAZON.COM INC(アマゾン) | 5.51% |
META PLATFORMS INC(メタ・プラットフォームズ) | 5.16% |
TESLA INC(テスラ) | 3.92% |
COSTCO WHOLESALE CORP(コストコ) | 2.72% |
ALPHABET INC-CL C(グーグル) | 2.63% |
ALPHABET INC-CL A(グーグル) | 2.53% |
「QYLD」の主要構成銘柄はアップルやアマゾン等、日本にいても知っているぐらいの大企業ばかりですね!
組入銘柄トップ10は、米国を代表する大型株で、時価総額加重平均で構成されているのでNASDAQ100と同じような構成になっています。
「QYLD」の特徴:超高配当の訳は「カバードコール戦略」にある!
「QYLD」の主な特徴
「QYLD」ってどんな株なの?
QYLDは米国株式の上場ETFだよ!
この銘柄に投資すれば、NASDAQ100指数に連動を目指しつつ、オプションの売却を使って、株式の配当金とオプションプレミアムで高配当を狙うことができるんだ!
- 上場ETFとは
株式市場に上場している投資信託の一種です。株式のように市場で自由に売買でき、日経平均やS&P500などの指数に連動した運用がされます。少額から分散投資ができるため、リスクが抑えられ、初心者にも人気があります。手軽に市場全体に投資できるのが特徴です。 - NASDAQ100とは
アメリカのNASDAQ市場に上場する代表的な100社の株価指数です。主にハイテク企業やIT関連企業が多く、アップルやアマゾンなど世界的な大企業が含まれます。テクノロジー分野の成長を反映する指数として知られており、成長性を重視した投資家に人気ですが、株価の変動が大きいのでリスク管理が重要です。
QYLDは、米国の著名な資産運用会社Global Xが提供する高配当ETFで、正式名称は「Global X S&P 500 Covered Call ETF」です。このETFは、アメリカの代表的な株価指数である「S&P 500」を対象とし、その上にカバード・コール戦略を取り入れて高い配当を生み出しています。
QYLDのすべて理解するにはかなり難しいですが、主な特徴を抑えれば、OKです。もっと詳しく知りたい方は、GLOBAL X社のQYLDファンド概要をご覧ください。
QYLDの主な特徴(メリット)
- 分散投資と高い配当利回り
1つの銘柄に集中せず、NASDAQ100銘柄に分散投資し、保有している株式のオプションプレミアムで、配当利回りがかなり高めです。約10%~12%の利回りが期待できます。 - 月次配当
毎月配当金が支払われるため、定期的な収入として活用できます。
なので、QYLDの配当の月次利回りは最大1%になるということです。
QYLDは毎月のキャッシュフローを得たい方にとって、人気のある選択肢だね!
「QYLD」の超高配当を実現する「カバード・コール戦略」について
オプションプレミアムとかカバードコール戦略とかよくわからないから教えて!
QYLDはアクティブに運用される米国株の上場ETFでNASDAQ100に上場している企業に「分散投資」し運用してくれています。QYLDの高配当を支える大きな要因は、「カバードコール戦略」という投資手法です。
投資手法は運用会社が行いますので、私たちは何もすることはなく、QYLDに投資して、配当金を待つのみです。
カバードコール戦略とは、株式を保有しながら、その株式に対してオプション(コールオプション)を売ることで、プレミアム(収入)を得る手法です。この戦略により、通常の株式投資に比べて安定的に高い配当を得られる可能性があります。
QYLDのカバード・コール戦略
- NASDAQ100に上場している企業に投資し株式の配当金と値上がり益を得る
→株価の安定した上昇を期待 - コールオプションの売却により、オプションプレミアムを得る
→株価の変動に関わらずオプションプレミアム(収入)を取得
- オプション
特定の株や資産を将来の決まった価格で買う権利(コールオプション)や売る権利(プットオプション)を取引する金融商品です。権利を行使するかは投資家が選べますが、権利を買う際に費用がかかります。 - オプションプレミアム
オプションプレミアムは、オプションを買うために支払う費用のことです。プレミアムは、株価の変動や残りの期間などによって変動し、リスクに対する対価として取引されます。
コールオプションの売却イメージです。
小麦粉の卸売とパン屋さんを例にコールオプションの売却をイメージを分かりやすくしたので参考にしてください。
QYLDは、このカバードコール戦略を活用することで、通常の配当に加えてオプション料を積み重ね、より高い配当を提供することができるのです。
- 株価上昇時(ただし、権利行使価格以下)
保有している株式の株価が上がった時は株価の値上がり益に加えオプションプレミアム(収入)が上乗せされます。
※ただし、権利行使価格を超える値上がり益は受け取ることができません。 - 株価下落時
保有している株式の株価が下がった時はオプションプレミアム(収入)により株価下落の損失が軽減されます。
株価上昇時(権利行使価格以下)のイメージです
株価下落時のイメージです
「QYLD」のリスクとデメリット
QYLDのリスクとデメリット
- 保有している株式の株価が大きく上昇した場合大きな利益を逃す
- 運用の歴史が浅く、相場下落時のリスクがある
- NISA口座で投資できる対象ではない
- 経費率がやや高め
①株価が急騰した場合、大きな利益を逃すリスク
カバードコール戦略の特性上、株価の大幅な上昇時には、その上昇分の利益を得ることが難しいという点です。
(例)
100万円の株式を保有しており、1か月後に150万円に上がったとしても、オプションを売ったために120万円で株を売らなければなりません。
つまり、大きなキャピタルゲインを逃してしまう可能性があるのです。
カバードコール戦略では、オプション売却によって得られるプレミアム収入が優先されるため、株価が大幅に上昇した際には、その恩恵を十分に受けられない場合があります。
特に、テクノロジー銘柄の急成長を期待する投資家には、この点がデメリットと感じられるかもしれません。
②運用の歴史が浅く、相場下落時のリスクがある
QYLDは、2013年12月12日に設立され、NASDAQで取引されていますが、比較的歴史が浅い商品になります。
③NISA口座では投資できる対象ではない
現在、毎月配当の商品(QYLDの他にJEPIやXYLD等)にはNISA口座を利用して、投資することができません。特定口座や一般口座を使って投資することになるので、売却益には税金がかかります。
④経費率がやや高め
QYLDの経費率は約0.61%程度と、他のNASDAQ100に連動するETFと比較するとやや高めです。同じく、NASDAQ100を連動指数とするアクティブETFのJEPQ(経費率:0.35%)と比較しても、割高です。
「QYLD」と他の超高配当ETFの比較
カバードコール戦略をしている、超高配当ETFには他にも、XYLDやJEPQ、JEPIなどの人気銘柄があります。
主な超高配当ETF | 対象指数 | 配当利回り |
---|---|---|
QYLD | NASDAQ100 | 10〜12% |
XYLD | S&P500 | 8〜10% |
JEPI | S&P500 | 6〜8% |
JEPQ | NASDAQ 100 | 8〜10% |
「JEPI」の設定日に0%を合わせて、株価の推移を比較してみました
同じS&P500指数を対象にしている「JEPQ」と比べると、「QYLD」は株価の上昇は弱いです。
「QYLD」に投資する際のポイントと注意点
「QYLD」投資のポイントと注意点
- 分散投資の銘柄として
すべての資産をQYLDに投資することはおすすめしません。他のETFやインデックスファンドとの組み合わせにより、資産の割合としては多くても3%~5%程度で投資し、分散投資でポートフォリオの安定性を高めることがポイントです。(身の丈に合った資産割合にしてください。) - 毎月の配当収入を重視するなら
NASDAQ100の値上がり益部分をかなり放棄する一方で、配当利回りが高いことから、毎月のキャッシュフローを重視する方にとってはありかもしれません。 - 株価下落のリスクがあることを念頭におく
QYLDはカバードコール戦略を使っているため、株価上昇の恩恵はかなり限定的です。
下のグラフは「JEPI」の設定日に0%を合わせて、NASDAQ100の株価の推移も含めて、比較してみたグラフです。NASDAQ100の値上がりを放棄するとはこういうことになります。
リスク許容度にもよるけど、キャッシュフローを求めて、投資したいのであれば、分散投資の1銘柄として「QYLD」を組み込むと良いかもしれないね。
まとめ:超高配当ETF「QYLD」への投資はありな人はあり
QYLDは、カバード・コール戦略によって高配当を実現している魅力的なETFです。毎月の分配金を得られるため、インカム重視の投資家にとっては一つの選択肢となるでしょう。しかし、キャピタルゲインの制限や相場下落時のリスクもあるため、リスク分散や長期保有の戦略を念頭に置くことが大切です。
私もキャッシュフローを求めているため、少しだけ「QYLD」に投資していますが、暴落時に買い増ししたりしています。
「QYLD」への投資はありな人にはありです。
超高配当ETF「QYLD」投資はありな人はあり
- 「QYLD」への投資は、今後もNASDAQ100の高成長を期待することができる方で、株価下落リスクや為替リスク等を考慮したうえで、毎月の配当を求めるならありです。
超高配当ETFでキャッシュフローを求めるなら「JEPI」や「JEPQ」がおすすめです。下記の記事も参考になればと思います。
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私も超高配当ETFに投資しており、楽天証券とSBI証券を利用しています!
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※投資判断はあくまで自己責任で行ってください。本記事は投資助言ではありません。
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