今回は、サイドFIREを目指す人や、配当収入で生活を安定させたい人にとって一回は注目するであろうETF「JEPI」のお話です。この記事では、超高配当ETFの「JEPI」について仕組みや、その魅力、リスクについて詳しく解説します。また、どのようにしてJEPIを活用して資産運用を行えばよいのか、考察もしますので、ぜひ最後までお読みください。
こんにちは、サラリーマン2児のパパでサイドFIREを目指しているぽむ(@haitokin_pom)です!サイドFIREに向け、投資や節約に関する情報発信しています!
この記事はこのような人におすすめ!
- JEPIは気になっているんだけどなぁ。
- JEPIの超高配当で魅力的だけど高配当の仕組みには何かあるんじゃないかって思ってる。
- JEPIの銘柄をチェックしてみて投資するか考えたい。
JEPIとかJEPQとか横文字が多くてなにがなんだがわからないなぁ
今回はJEPIについて説明するね!
JEPQは下記の記事で解説しておりますので良ければご一緒に参考にしてみてください。
JEPIの概要
- ベンチマーク:S&P500
- 配当利回り:7.07%(2024年10月17日現在)
- 経費率:0.35%(比較的低めです。似たETFのQYLDは0.61%です。)
JEPIの魅力とリスク
- 魅力:S&P500に分散投資とカバードコール戦略で、高い配当利回りを実現。
- リスク:運用の歴史が浅い。カバードコール戦略の弱点で、保有している株式の株価が大きく上昇した場合大きな利益を逃す場合がある。NISA口座で運用できない。
JEPIの将来性と投資のポイント
- 将来性:長期的に見れば、米国市場は堅調な成長を続けており、今後も一定の成長が見込まれることから、株価の大幅な下落リスクは限定的。長期的な利回り平均は6~8%が期待できそう。
- 投資のポイント:分散投資の一環として、ポートフォリオの一部に組み込むことはおすすめ。分配金の再投資もおすすめ。
「JEPI」の概要と特徴
「JEPI」の基本情報
JEPIの設定来の株価推移はこんな感じです。
JEPIの基本情報 | |
名称 | JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF |
運用会社 | J.P.モルガン・アセット・マネジメント |
ベンチマーク | S&P500指数 |
資産総額 | 36,003.89百万米ドル (2024年9月30日現在) |
基準価額 | 59.84米ドル (2024年10月17日現在) |
配当利回り | 7.07% (2024年10月17日現在) |
分配金回数/年 | 12回 |
経費率 | 0.35% |
設定日 | 2020/5/20 |
JEPIは2020年に登場した比較的新しい米国株のETFです。
配当利回りは比較的かなりの高配当です。
「JEPI」の分配金履歴(2023/10~2024/9)
変動はありますが、0.28~0.42ドル程度の分配金があります。
権利落ち日 | 分配金(米ドル) |
2023/10/2 | 0.3633 |
2023/11/1 | 0.3589 |
2023/12/1 | 0.3902 |
2023/12/28 | 0.4278 |
2024/2/1 | 0.3006 |
2024/3/1 | 0.3008 |
2024/4/1 | 0.3451 |
2024/5/1 | 0.3260 |
2024/6/3 | 0.3602 |
2024/7/1 | 0.3301 |
2024/8/1 | 0.2894 |
2024/9/3 | 0.3998 |
2023/10/2~2024/9/1までの合計 | 4.1927 |
※上記は過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません。また、必ず毎月分配を行うものではありません。
「JEPI」の特徴!「S&P500への分散投資」と「カバードコール戦略」
JEPIってそもそもどんなの?
JEPIは米国株式の上場ETFだよ!
この銘柄に投資すれば、S&P500指数に連動しつつ、オプションの売却を使って、株式の配当金とオプションプレミアムで高配当を狙うことができるんだ!
- 上場ETFとは
株式市場に上場している投資信託の一種です。株式のように市場で自由に売買でき、日経平均やS&P500などの指数に連動した運用がされます。少額から分散投資ができるため、リスクが抑えられ、初心者にも人気があります。手軽に市場全体に投資できるのが特徴です。 - S&P500とは
S&P 500は、アメリカの代表的な株価指数で、米国の大企業500社の株価を基に算出されます。アップルやマイクロソフトなど、幅広い業種の企業が含まれ、市場全体の動きを反映するため、投資家によく利用されます。
JEPI(JPMorgan Equity Premium Income ETF)は、JPモルガンが提供する高配当ETFの一つで、S&P500指数に連動しつつ、オプションの売却を使って株式の配当金とオプションプレミアムで高配当を狙う米国のETFです。
特に、アメリカの幅広い業種の企業に対して、カバードコール戦略を活用しながら高い利回りを確保する仕組みを持っています。
JEPIの主な特徴
- 分散投資と高い配当利回り
1つの銘柄に集中せず、S&P500銘柄に分散投資し、保有している株式の配当金とオプションプレミアムで、配当利回りがかなり高めです。約6%~8%の利回りが期待できます。 - 月次配当
毎月配当金が支払われるため、定期的な収入として活用できます。
JEPIは毎月の配当収入をメインにして資産を運用したい方にとって、人気の高い選択肢です!
JEPIの魅力「カバードコール戦略」について
オプションプレミアムとかカバードコール戦略とかよくわからないから教えて!
高配当を実現する「カバードコール戦略」
JEPIの高配当を支える大きな要因は、「カバードコール戦略」という投資手法です。投資手法は運用会社が行いますので、私たちは何もすることはなく、JEPIに投資して、配当金を待つのみです。
カバードコール戦略とは、株式を保有しながら、その株式に対してオプション(コールオプション)を売ることで、プレミアム(収入)を得る手法です。この戦略により、通常の株式投資に比べて安定的に高い配当を得られる可能性があります。
JEPIのカバードコール戦略
- S&P500に上場している企業に投資し株式の配当金と値上がり益を得る
→株価の安定した上昇を期待 - コールオプションの売却により、オプションプレミアムを得る
→株価の変動に関わらずオプションプレミアム(収入)を取得
- オプション
特定の株や資産を将来の決まった価格で買う権利(コールオプション)や売る権利(プットオプション)を取引する金融商品です。権利を行使するかは投資家が選べますが、権利を買う際に費用がかかります。 - オプションプレミアム
オプションプレミアムは、オプションを買うために支払う費用のことです。プレミアムは、株価の変動や残りの期間などによって変動し、リスクに対する対価として取引されます。
コールオプションの売却イメージです。
小麦粉の卸売とパン屋さんを例にコールオプションの売却をイメージを分かりやすくしたので参考にしてください。
JEPIは、このカバードコール戦略を活用することで、通常の配当に加えてオプション料を積み重ね、より高い配当を提供することができるのです。このため、JEPIは配当収入を安定的に増やしたい投資家に向いているETFと言えます。
- 株価上昇時(ただし、権利行使価格以下)
保有している株式の株価が上がった時は株価の値上がり益に加えオプションプレミアム(収入)が上乗せされます。
※ただし、権利行使価格を超える値上がり益は受け取ることができません。 - 株価下落時
保有している株式の株価が下がった時はオプションプレミアム(収入)により株価下落の損失が軽減されます。
株価上昇時(権利行使価格以下)のイメージです
株価下落時のイメージです
JEPIのリスク:価格上昇の機会を逃すリスク
カバードコール戦略って完璧すぎない??
JEPIのカバードコール戦略にも実は弱点はあるんだ!
JEPIのの弱点・リスク
- 保有している株式の株価が大きく上昇した場合大きな利益を逃す
- 運用の歴史が浅い
- NISA口座で投資できる対象ではない
①株価が急騰した場合、大きな利益を逃すリスク
カバードコール戦略の特性上、株価の大幅な上昇時には、その上昇分の利益を得ることが難しいという点です。
(例)
100万円の株式を保有しており、1か月後に150万円に上がったとしても、オプションを売ったために120万円で株を売らなければなりません。
つまり、大きなキャピタルゲインを逃してしまう可能性があるのです。
カバードコール戦略では、オプション売却によって得られるプレミアム収入が優先されるため、株価が大幅に上昇した際には、その恩恵を十分に受けられない場合があります。
大幅に上昇するタイミングを逃すため、S&P500よりもトータルリターンは劣ります。
②運用の歴史が浅い
JEPIは、2020年5月20日に設定され、NASDAQで取引されていますが、比較的歴史が浅い商品になりますので、コロナショックやリーマンショックなどの暴落を経験していません。
暴落時どういった値動きをするのか、予想しにくいといったリスクがあります。
③NISA口座では投資できる対象ではない
現在、毎月配当の商品(JEPIの他にJEPQやQYLD等)にはNISA口座を利用して、投資することができません。特定口座や一般口座を使って投資することになるので、売却益には税金がかかります。
「JEPI」の将来性とポイント(考察)
私の意見も踏まえて、考察していきます。
JEPIの将来性(考察)
- 株価について
米国の大型株式に連動しているため、米国市場全体のパフォーマンスに大きく左右されます。長期的に見れば、米国市場は堅調な成長を続けており、今後も一定の成長が見込まれることから、短中期的な暴落は必ず経験しますが、株価の大幅な下落リスクは限定的と考えられます。(ただし、暴落を経験していないので、一概には言えません。)上昇局面では株価の急騰が抑えられる可能性もあります。S&P500と同じ上昇は期待できません。 - 配当金について
JEPIの設定日が比較的新しいので、将来的にも同じような配当が見込めるかは不透明ですが、過去のデータを見ると、変動はありますが安定的に推移しそうです。長期的な利回り平均は6~8%が期待できそうです。 - 投資環境の変化への適応力
金利の上昇やインフレの進行があっても、JEPIのようなインカム志向のETFは需要が高まると考えられます。カバードコール戦略により、他の高成長株や低配当ETFに比べてリスクが抑えられているため、中長期的な投資環境の変化に強いと考えます。
「JEPI」投資のポイント
- 分散投資の一環として
JEPIは、他のETFやインデックスファンドとの組み合わせにより、分散投資でポートフォリオの安定性を高める手段となります。 - 毎月の配当収入を重視するなら
S&P500の値上がり益部分を少し放棄する一方で、配当利回りが高いことから、毎月のキャッシュフローを重視する方にとっては魅力的です。 - 市場の変動リスク
一方で、カバードコール戦略を使っているため、株価上昇の恩恵は限定的です。そのため、株式市場が急上昇する局面では、他のETFほどのリターンを期待できないこともあります。この点を理解した上で、他のETFとのバランスを取りつつ投資を検討する必要があります。
経済的自由を達成するまでは、配当を再投資して、さらに株式投資を加速させることがおすすめです。
まとめ
JEPIは、月次の配当収入でキャッシュフローを重視したい方にとって非常に魅力的なETFです。特に、サイドFIREを目指す投資家にとっては、高配当を維持しつつ安定的な収入を得られる点が大きなメリットです。ただし、キャピタルゲインが限定的であることや、価格変動リスクを理解した上で、適切なリスク管理を行いながら投資することが重要です。
JEPQやSPYDだけに投資した時、サイドFIREに必要な金額もシミュレーションしてみましたので、下記の記事も参考になればと思います。
投資を始める際は、楽天証券のような低コストで便利な証券会社を活用しましょう。手数料が抑えられることで、長期的な資産形成に有利です。
私もJEPIに投資しており、楽天証券を利用しています!
※投資判断はあくまで自己責任で行ってください。本記事は投資助言ではありません。
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